Windows PE環境であっても、手動コマンド入力または自動スクリプトでBlancco PreInstallを実行し、Blancco Drive EraserのISOを起動可能です。つまり、Blancco PreInstallがBlancco Drive Eraser ISOをローカルドライブへとインストールした後システムを再起動し、システムにBlancco Drive Eraserを読み込ませることができます。ここで、再起動ではなくシャットダウンだけ行うこともできます。その場合は、次の電源投入時にBlancco Drive Eraserが実行されます。

Blancco Preinstall WinPEプロセス:
1) 対象のマシンでWinPE OSを起動 (起動方法にはPXEやUSB、CD等の選択肢があります)
2) 「BlanccoPreinstall2.exe」を実行 (exeファイルの設置場所にはWinPE起動メディアやローカルドライブ、ネットワークドライブ等の選択肢があります) 。コマンドラインへの都度入力またはスクリプト化して実行します。実行時にはBlancco消去ソフトISOのパスを指定する必要があります。ISOの設置場所にはWinPE起動メディア内やローカルドライブ、ネットワークドライブなどの選択肢があります。
3) Blancco PreinstallがBlancco消去ソフトをローカルドライブにインストール。その後、コマンドに与えられたパラメータに応じて再起動やシャットダウンの動作も行います。
4) 次回起動時にコンピュータがローカルドライブを読み込み、Blancco Drive Eraserが起動 (Blancco Drive EraserはBlancco独自のOS上で動作)
5) Drive Eraserがドライブを検出し、Management ConsoleまたはBlancco Cloudに接続してライセンスを確認。そしてドライブを消去し、消去レポートをManagement Consoleに送信またはローカルUSBメモリに保存。なお、このステップでの動作はISOイメージファイルの設定次第で変わります。


以下にいくつか利用例を示します。前提として、BlanccoPreinstall2.exeと消去ソフトISOイメージファイルが共に「X:」ドライブ (WinPE ISOイメージまたはネットワークドライブなど) に保存されているとします。また、「--image」はISOイメージファイルのパスを設定するためのパラメータです。--force」はPreinstall起動中の警告とポップアップメッセージを抑制し、「--reboot」はBlanccoのHDDへのインストールとPreinstall実行後のマシン再起動を行します。詳細はPreinstallユーザーマニュアルの10ページを参照してください。

Blancco PreInstallユーザーマニュアル

Blancco PreInstallファイル (BlanccoPreinstall2.exeの32ビット版と64ビット版を両方含む)

    a. 32ビットWinPE用: win32\BlanccoPreInstall2.exe

    b. 64ビットWinPE用: x64\BlanccoPreInstall2.exe


例1. WinPE起動メディアとしてCDまたはUSBメモリを使用する。また、Blancco2Preinstall2.exeとBlancco ISOイメージファイルの保存用には別のUSBメモリを用意。

Blanccoを起動する手順:

1) BlanccoPreInstall2.exeとBlancco ISOイメージファイル (この例でのファイル名はBlancco.iso) をUSBメモリにコピーしておく。

2) WinPE起動メディアを使って起動。

3) WinPEがコマンドプロンプトを表示するまで待機。

4) USBメモリを接続。

5) 次のコマンドを実行「x:\BlanccoPreInstall2.exe --image="x:\Blancco.iso" --force --reboot」

6) 前ステップのコマンドによりBlancco Drive Eraserがローカルドライブにインストールされ、コンピュータが自動的に再起動します。

7) ローカルドライブ (HDDやSSD) が読み込まれ、Blancco消去ソフトが起動。


なお、Blancco PreInstallインストール用のコマンドをスクリプトにしてWinPEに組み込んでおくことも可能です。コマンドは次の形式になります。

BlanccoPreInstall2.exe --image=<Blancco ISOファイルのパス> <パラメータ>

具体的なWinPEのカスタマイズ方法はMicrosoft Docsの「WinPE:マウントとカスタマイズ | Microsoft Docs」等をご参照ください。


例2. この例では、Blancco PreInstallはWinPEイメージ内のルートフォルダに、Blancco ISOイメージファイルはネットワークドライブ X に保存してあるとします。ネットワークドライブをマウントするための「net」コマンドを実行した後に次のコマンドを実行すると、確認のポップアップメッセージ無しでステムが再起動し、Blanccoが起動します。

“%SYSTEMDRIVE%\BlanccoPreInstall2.exe” --image=“x:\Blancco_images\Blancco.iso” --force --reboot