クローンプロテクションスキームは下記3種類のパラーメータから求めたフィンガープリントを用いて実装されています。パラメータが一つでも変化した場合にはクローンプロテクションが動作してクローン状態 (Cloned) とみなされ、ライセンスコンテナの機能が停止します。当ページでは各パラメータの解説とライセンスのクローン状態を解消する方法を示します。


MACアドレス

仮想マシンはそれぞれ固有のMACアドレスをもち、一つのネットワーク内では一意になっています。MACアドレスを変更せずに仮想マシンのクローンを同一ネットワークで動作させることは非現実的です。なぜなら、それら二つの仮想マシンでネットワークパケットのコリジョンが発生し正常に動作しなくなるからです。


CPU特性

集中管理された仮想インフラストラクチャ (サーバーベースの仮想化とも呼ばれます) ではハードウェアクラスターを仮想化でき、異なる種類のハードウェアリソースで構成された共有プールが利用されます。そうした環境ではライブマイグレーション機能の利用にあたってクラスター内の異なるホストが同一のCPU特性を持たなければならないという制約があるため、VMware vCenter Server などのソリューションはCPUマスキングと呼ばれる機能を提供してライブマイグレーション等の機能の互換性向上を図っています。CPUマスキングを使用すると、クラスター内のすべてのホストに共通のマスクされたCPU特性を提供しながら、異なるCPU特性を持つホストマシンをクラスターで使用できます。したがって、仮想マシンがクラスター内のホスト間で移行しても、CPUの特性は変わりません。これにより、クラスター内のあるホストから別のホストに移行したときに、ライセンスされたアプリケーションが動作し続けることができます。ただし、これが実現できるのは一部のCPUに限られます。また、マイグレーションはターゲットコンピューターに仮想CPUの特性と同じかそれを超える機能を持つ物理CPUが含まれている場合にのみ実行できます。


仮想マシンのUUID

大半の仮想化環境において仮想マシンを特定するために用いられます。UUIDは16バイトつまり128ビットの数からなり、仮想マシン毎に一意なUUIDが割り当てられます。


上記すべての特性を調べてSentinel LDKはクローンかどうかをチェックします。そのうち一つでもライセンスのフィンガープリントの特性と一致しない場合、Sentinel LDKはソフトウェアがコンテナからライセンスを消費できないようにします。したがって、フィンガープリント内のこれらのパラメーターの組み合わせはクローン作成に対する保護機能を提供します。あわせて下表も参照してください。



比較結果
比較される特性MACアドレス一致不一致結果に影響しない結果に影響しない
CPU特性
一致結果に影響しない不一致結果に影響しない
UUID一致結果に影響しない
結果に影響しない不一致
ライセンスコンテナの状態有効無効無効無効


ライセンスの「クローン」(Cloned) 状態を解除する方法

クローンプロテクションが動作してライセンスが無効になった場合はBlanccoテクニカルサポートにお問い合わせください。

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