Blancco Drive EraserクラッシュレポーティングはBlancco 5 (バージョン5.8.0以降) で利用可能な機能です。 

Blancco Drive Eraserクラッシュレポートは、Blancco Drive Eraserで発生した問題を理解し、再現することに利用可能な、補足のシステム情報及びログファイルを含む詳細なレポートで、Blancco 5の不具合レポートによく似ています。不具合レポートと異なるのは、消去ソフトウェアのクラッシュが発生した場合にレポートが生成される点です。不具合レポートは、ソフトウェアの操作が可能なときに、ユーザーが手動で保存することが可能なレポートです。クラッシュレポートも不具合レポートと同様に暗号化されており、Blancco技術者のみが解読することが可能です。

クラッシュレポートのデフォルトのファイル名は次の通りです。

「YYYYMMDD_HHMMSS_issue_report.ir.xml」

クラッシュレポートのxmlファイルを、テキストエディタソフトウェアなどを使用して開くと、次のようなコメント行が表示されます。

「Generated by Blancco Drive Eraser Crash Reporter」

このコメント行から、通常レポート、不具合レポート、クラッシュレポートをすぐに見分けることができます。
Blancco Drive Eraserがフリーズあるいはクラッシュした場合、ソフトウェアは自動的にクラッシュレポートの生成を試みます。クラッシュ時にUSBメモリが接続されていれば、認識したUSBメモリすべてに同じ内容を保存します。クラッシュ後に接続した場合にも、自動的に保存が行われます。

  • クラッシュの発生時には、クラッシュレポートを確実にUSBメモリへ保存するためUSBメモリを接続後に、2-3分程度待つことを推奨します。USBメモリにクラッシュレポートが保存されたことを示す表示がないことに注意してください。レポートが保存中であること示すものはUSBメモリのLEDの点滅だけです。
    • クラッシュしたBlancco 5 クライアントをシャットダウンする前に、USBメモリにクラッシュレポートが保存されていることを、必ず確認してください。
    • クラッシュレポートはUSBデバイスのrootディレクトリに、次のファイル名の形式で保存されます。ファイル名には該当するタイムスタンプが追加されています。

「YYYYMMDD_HHMMSS_issue_report.ir.xml」

    • USBメモリを接続せずにマシンが再起動されると、生成されたクラッシュレポートは失われます。
  • クラッシュレポートがUSBメモリに保存されていない場合
    • USBメモリのラベル名を「BLANCCO」、FAT32形式でフォーマットして試してください。
    • 別のモデルのUSBメモリを使用して、上述のステップを試してください。

Blancco Drive EraserのUIがロードされる前にフリーズする場合には、手動でクラッシュレポートを取得することが可能です。

手動でクラッシュレポートを取得するには、起動時のパラメータを変更する必要があります。

USBメモリを使用して起動

  1. 最新のBlancco USB Creatorで起動用のUSBメモリを作成していることを確認します。
  2. USBメモリを使用してコンピューターを起動します。
  3. 起動オプションを選択します。 (FLR、 native、safe、messagesのいずれか)
  4. 「e」キーを押下して、起動前にコマンドを編集します。
    1. バージョン5.8~5.10の場合: 「linux /isolinux/vmlinuz …」文字列の最後に「cr」を追加します。文字列最後のパラメータは「memtest=00」です。「metest=00 cr」となるように入力してください。 (パラメータの間にはスペースが必要なことに注意してください。)
    2. バージョン6.1以降の場合: 「linux /arch/boot/x86_64/vmlinuz …」の文字列の最後に「cr」を追加します。文字列の最後が「flr」であれば「flr cr」となるように入力してください。 (パラメータの間にはスペースが必要なことに注意してください。)
  5. 「Ctrl + x」 あるいは F10キーを押下して、起動を再開します。

CD、ネットワーク、あるいはMSIからの起動

  1. FAT32形式でフォーマットされたUSBメモリが接続されていることを確認します。
  2. USBメモリのラベル名は「BLANCCO」である必要があります。
  3. コンピューターを起動します。(光学メディア、ネットワーク、あるいはMSI)
  4. Blanccoの最初の画面が表示される前に、上矢印キー、あるいは下矢印キーを押下して起動オプションにアクセスします。
  5. 起動オプションを選択します。 (FLR、 native、safe、messagesのいずれか)
  6. タブキーを押下して、ブートオプションにアクセスします。
  7. 「cr」を行末に追加し、エンターキーを押下します。パラメータの間にはスペースが必要なことを忘れないでください。

手動モード (「cr」を使用した場合) では、より小さいレポートパッケージ (「early booting report」) が起動フェーズで作成され、このレポートには、ごく初期の段階に収集されるLinuxのブートログが含まれています。ブートログは非常に一般的な情報であり、 Blancco特有の情報は含まれていないため、不具合レポートやクラッシュレポートのファイルとは異なり、暗号化はされていません。完全なクラッシュレポートには同様にearly booting reportが含まれているため、このファイルは、主に最悪のケースシナリオで、他には何も情報を得ることができない場合に使用します。

Early booting reportはUSBメモリのルートディレクトリにファイル名「debug_info.tar.gz」で保存されます。このファイルはラベル名が「BLANCCO」であるUSBメモリに保存されます。これは、Blancco Drive EraserがUSBメモリから起動される必要があることを意味しません。保存されたファイルは次回のブート時に上書きされるため、その後の調査に利用するには、別の場所にコピーして保存する必要があります。このファイルはハードウェアの検出フェーズで問題が起きている場合や、Blancco Drive Eraserが適切に起動しないような場合に役立ちます。このearly booting reportですが、実際にはブートの段階で2回生成されており、最後に生成に成功したファイルが保存されます。最初のレポートは最小限ののハードウェアドライブの情報セットしか含まれていません。2回目のレポートには全てのハードウェアの検出情報が含まれています。

しかし、Linuxのカーネルがクラッシュした場合や、Blancco Drive Eraserが接続されたUSBメモリを認識しない場合には、ソフトウェアから直接トラブルシューティング用のデータの収集を可能にする方法は今のところありません。

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