Smartアレイ/CCISS RAIDコントローラーには消去ベリファイが常に失敗する現象が報告されています(例:SmartアレイP800)。消去プロセスそのものは正常終了しますが、消去結果ベリファイに失敗します。

この問題は表面スキャンの遅延(surface scan delay)と呼ばれるコントローラー側の設定に関連します。この設定は表面スキャン分析がアクティブとなるまでのインターバル時間の設定です(1-30秒を指定可能)。コントローラーにコマンドが送信されなくなるまで、この時間のカウントは開始されません。表面スキャン分析は耐障害論理ドライブの不良セクタをスキャンするバックグラウンドプロセスです。RAID 5 または RAID ADG構成では、表面スキャンはパリティデータの整合性も検査します。消去ステップが完了すると、ベリファイステップで表面スキャンはアクティブ化され、コントローラーはドライブへのメタ/RAIDデータの書き込みを開始します。これは必然的にベリファイの失敗、そして消去プロセス全体の失敗を引き起こします。残念ながら、表面スキャンを無効化、あるいは30秒以上遅延させることはできません。

この問題が発生するHP SmartアレイRAIDコントローラーを使用している場合には、Blanccoソフトウェア起動前にRAID設定を手動で解除してください。その後、Blancco 5/Blancco Drive Eraserを起動し通常の消去を実行します。どのRAIDアレイにも属さない未割り当ての物理ディスクが見つかった場合、起動時に自動的に論理アレイを構成するHBAもあります。問題の再発を防ぐため、自動構成はESCキー押下でスキップする必要があります(自動構成をスキップするキーは異なる場合があります。詳細はハードウェアのドキュメントを参照してください)。

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