Created date | Updated date | Affects version | Fix version |
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概要
- システム自体が接続されているドライブを認識できることを確認します (コンピューターのBIOSまたはディスク/RAIDコントローラーのセットアップユーティリティ/BIOSを確認します) 。システムのディスクコントローラーがドライブを認識できない場合は、Blanccoの消去ソフトウェアでも認識されません。
- ハードウェアの技術的な制限に注意してください。
ディスクコントローラーには、接続されるドライブの最大数に関する技術的な制限がある場合があります。ディスクコントローラーのドライブ数制限の上限に達した場合、Blanccoはコントローラーがシステムに提示可能な数を超えるドライブを検出することはできません。ドライブの中には、オリジナルのシステム (ディスクコントローラー、あるいはディスクアレイ) 構成でのみドライブを使用できるようにする、特別なカスタムファームウェアが搭載されている場合もあります。つまり、元のシステムからドライブを取り外して別のシステムに接続すると、ドライブが正常に機能しなくなる可能性があります。メーカーのドキュメントを確認してください。 - サーバーまたはストレージシステムが複数の電源あるいは電源モジュールを備えている場合、全てが接続されて動作していることを確認します。
- システムのディスクコントローラーのファームウェアが最新バージョンに更新されていることを確認します。
通常、ファームウェアの新しいバージョンは、考えられる不具合を修正し、新しいハードウェアとの互換性が向上しています。コントローラーの古いファームウェアが原因で、コントローラーが特定のタイプまたはサイズのハードドライブで動作しない場合があります。 - Blancco消去ソフトウェアを起動する前に、RAIDコントローラーに定義されているRAID構成を手動で解除することをお勧めします。
これは特に、物理ドライブがBlancco消去ソフトウェアによって正しく検出されない場合に実行する必要があります (論理RAIDボリュームのみが表示される、あるいは接続されているドライブ数が間違っている) 。RAID構成を解除したら、自動RAID構成オプションがオンに設定されていないことも確認します (自動RAID構成により、 消去のベリファイが失敗する可能性があります) 。 - 同じタイプのドライブだけを同時に消去することをお勧めします。
たとえば、IDE、SAS/SATAおよびSCSI接続のドライブは別々の一括処理 (バッチ処理) で消去する必要があります。同じメーカー製のものであっても、数が多い場合は分けて消去することをお勧めします。
例:Seagate製SASドライブだけをまとめて消去した後、Samsung製SATAドライブだけをまとめて消去。 - 内蔵ドライブと外付けのディスクアレイを備えたサーバーに対して消去を行う場合、2回の別の処理に分けて消去を実施する必要があります。
最初に、ディスクアレイを接続せずに内蔵ドライブを消去します。2段階目に、内蔵ドライブを取り外し、外付けのディスクアレイを別に消去します。Blanccoの消去ソフトウェアを起動する前に、ディスクが検出されていることをディスクコントローラー側で常に確認する必要があります。 - Blancco消去ソフトウェアの正しいイメージを使用することが重要です。
- Blancco Drive Eraser Server ISOイメージが 「論理ディスク」を削除するように設定されていることを確認してください。 (Drive Eraser Configuration Tool -> Open the ISO image -> セキュリティ -> 論理ディスク (RAID) -> 消去) 。
- 大量のドライブと4GBを超えるRAMを搭載するサーバーでは、デフォルトで64ビット版のイメージを使用することをお勧めします。
- 64ビット版のイメージが失敗した場合は、32ビット版を試してください。32ビット版をお持ちでない場合には、Blanccoのテクニカルサポート部門に依頼してください。ただしこのような場合は稀です。最新バージョンでは32ビットISOが作成されていないため、古いバージョンのBlancco Drive Eraserが提供されます。ご注意ください。
- 64ビット版のイメージが失敗した場合は、32ビット版を試してください。32ビット版をお持ちでない場合には、Blanccoのテクニカルサポート部門に依頼してください。ただしこのような場合は稀です。最新バージョンでは32ビットISOが作成されていないため、古いバージョンのBlancco Drive Eraserが提供されます。ご注意ください。
- 上記の手順がすべて失敗した場合は、 サポートチケットを作成してBlanccoのテクニカルサポート部門にお問い合わせください。
個別のシナリオ、ヒントとトラブルシューティング
一般的なストレージシステムの基本原則は、互換性のあるホストバスアダプター (HBA) を備えたホストサーバーを使用することです。適切なHBAモデルは、ディスクアレイのファイバーインターフェースとリンク速度によって異なります。HBAは物理ドライブに直接アクセスできる必要があるため、サーバーとドライブの間のアクティブなディスクプロセッサーエンクロージャーまたはコントローラーユニットおよびスイッチをバイパスする必要があります。
以下にアレイの消去を正常終了させるためのヒントを列挙します。
- 消去担当者は使用するBlancco製品の消去ソフトウェアのユーザーマニュアルを読み、ソフトウェアの最小要件が満たされていることを確認してください。
- お持ちのハードウェアを確認し、必要なケーブルとHBAがすべて揃っていることを確認します。
- お持ちのハードウェアを確認し、必要なケーブルとHBAがすべて揃っていることを確認します。
- 最適に動作するのは、取り外し可能なSFPモジュールを備えたファイバーHBAで、HBAとアレイの接続方法を柔軟に変更できます。
- 一般的なガイドラインとして、処理が正常に終了すること確認するため、最初に1つか2つのドライブのみ消去してみることをお勧めします。エラーが発生した場合に、少数のドライブの消去であれば大量のライセンスが消費されることがなく、消去プロジェクトに遅延が発生しません。
- さらに、一般的なガイドラインとして、消去処理を開始した後にすべてのドライブの進行状況が少なくとも1%になるまで待機してから、消去作業を離れることをお勧めします。これは、開始直後から動作が安定するまでの間に「ハングアップ」が起こる可能性が高いためです。離れた後にハングアップが起きてしまうと戻った時に消去を再開させる必要があるため、より時間がかかります。
- 可能であれば、類似した同じサイズのドライブを同時に消去することをお勧めします。
- 不良ドライブの特定:
大規模なアレイでは、問題 (ドライブの物理的な故障が主な原因) を引き起こしているドライブを特定することが難しい場合があります。たとえば、Blanccoがドライブの47に問題があると示しているとします。しかし、200個のドライブの中から特定のシリアル番号を物理的にチェックするのは面倒な作業です。- 新しいBlancco Drive Eraserは、特定のドライブのLEDを「点滅」させることができます。この機能に関する詳細は、Blancco Drive Eraserユーザーマニュアルの「HDDの位置を特定する」の章を参照してください。
- その他、特定するための手段がいくつかあります。
- Blanccoの画面上のアレイの番号付けは、接続されているエンクロージャーの逆順に対応している可能性があります。たとえば、9つのエンクロージャーに、それぞれ12個のドライブを搭載し、合計で108個のドライブがあるとします 。接続チェーンの最後のエンクロージャー (つまり、HBAに接続されているエンクロージャーから最も遠い) には、ディスク1-12、次のエンクロージャーにはディスク13-24が含まれ、HBAに接続されているエンクロージャーには108番目のディスクが含まれます。この方法で検索を容易に絞り込むことができますが、例外もあり得ます。
- 別の方法は、Blanccoの画面にドライブを順番に表示させることです。 ユーザーはHDDの検出画面でドライブを1つずつ接続できます。たとえば1番目のエンクロージャーのドライブ1から開始します。接続順でドライブが検出されるため、たとえば、5番目に検出されたドライブは実際にバッチ内の5番目のドライブになり、「不良ドライブ」の可能性のあるドライブの特定が容易になります。
- アレイ内に100個以上のドライブがある場合には、新しいドライブが挿入された後に、システムがハードウェアの「再検出」を実行する場合があるため、この方法は効率的ではないことに注意してください。
- アレイ内に100個以上のドライブがある場合には、新しいドライブが挿入された後に、システムがハードウェアの「再検出」を実行する場合があるため、この方法は効率的ではないことに注意してください。
- Blanccoの画面上のアレイの番号付けは、接続されているエンクロージャーの逆順に対応している可能性があります。たとえば、9つのエンクロージャーに、それぞれ12個のドライブを搭載し、合計で108個のドライブがあるとします 。接続チェーンの最後のエンクロージャー (つまり、HBAに接続されているエンクロージャーから最も遠い) には、ディスク1-12、次のエンクロージャーにはディスク13-24が含まれ、HBAに接続されているエンクロージャーには108番目のディスクが含まれます。この方法で検索を容易に絞り込むことができますが、例外もあり得ます。
- 新しいBlancco Drive Eraserは、特定のドライブのLEDを「点滅」させることができます。この機能に関する詳細は、Blancco Drive Eraserユーザーマニュアルの「HDDの位置を特定する」の章を参照してください。
- SAS/SATA HDDを同時に消去する場合は、より多くのRAMがホストシステムに必要です。消去クライアントがバージョン4、5、および6の場合、SATA/SAS HDDごとに30MB以上のRAMを用意することをお勧めします。たとえば、ディスクアレイに45個のドライブが含まれる場合、次の計算式から、消去用に少なくとも2GBの空きメモリを予約します。
((45 x 30MB) + 512MB (Blancco application) = 1862MB) - 多数のHDDを消去するときは、消去速度を最大にするために十分なディスクコントローラー/HBA (ホストバスアダプター) の帯域幅を確保してください。ファイバーチャネルドライブの場合、適切なHBAモデルはディスクエンクロージャーのファイバーインターフェースとリンク速度によって異なります。
ストレージシステムの典型的な課題はディスクコントローラー部分の取り扱いです。それは、コントローラーが物理ディスクへの直接のアクセスを許可しない場合があるためです。コントローラーをバイパスできない場合には、論理レベルでディスクを消去する、ディスクを取り出す、あるいは拡張エンクロージャーで消去するしか方法がありません。以下はストレージシステムの消去に成功した構成の例です。
IBM DS8100
DS8100のディスクアレイ内の物理ドライブへの直接接続は、たとえば次の構成で可能です。
• HP DL380 G5 ホストサーバー
• Blancco Drive Eraser
• Qlogic QLE2560 8Gb PCIe ファイバーチャネル HBA (取り外し可能なSFPモジュール付き)
別名: HP StorageWorks 81Q PCIe ファイバーチャネル (パーツ番号 AK344)
• ストレージシステムを最初のディスクアレイエンクロージャーに接続するためのSFPファイバーケーブル
ディスクアレイエンクロージャーをループ/デイジーチェーン接続して、すべてのドライブ (最大256) を一度に検出できます。
最初に、ディスクアレイエンクロージャー (DAE) をIBMストレージプロセッサエンクロージャーから切断する必要があります (DS8100 SANが元の構成のままである場合) 。DAEの物理ドライブをHBAが認識できる場合は、Blanccoも物理ドライブを認識できるはずです。
ファイバーチャネルを介して物理ドライブに直接アクセスできない場合、論理レベルでLUNとしてドライブを消去する方法があります。LUNレベルの消去のほうが推奨される場合もあります。たとえば、ディスクが物理レベルで消去されると、利用可能なメタデータあるいはディスクのフォーマット情報が消去され、ドライブが再度フォーマットされてデータが書き換えられるまで、システムはディスクを再利用できません。これには、シリアルコンソール接続による特別なサービスが必要になる場合がありますが、これはOEMのサービス担当者のみが利用可能です。Blannco LUNを使用すると、元のファイバーチャネルまたはiSCSI接続を使用して、論理レベルでドライブを消去できます。Blancco LUNは、アクティブなストレージ環境 (ストレージがまだ実稼働中の環境) にある個別の論理ドライブ/ユニット (LUN) を消去するように設計されています。Blancco LUNは、専用LUNにアクセス可能なWindowsまたはUnixベースのホストで実行できます。Blancco LUN Eraserの詳細についてはこちらのサイトをご覧ください。: https://www.blancco.com/products/lun-eraser/
- HBA BIOSまたはセットアップユーティリティにディスクが表示されているかどうかを確認します。ディスクが表示されていない場合は、Blancco Drive Eraserはそれらを検出し消去することはできません。
- 通常、次のようなメッセージが表示されます: "Press the X key to get into the HBA BIOS utility menu."。
一部のEmulex HBAの場合のキーは、「<Alt> + E」あるいは 「<Ctrl> + E」です。 - 特定のHBAのBIOSにアクセスする方法については、インターネットで確認してください。
- 通常、次のようなメッセージが表示されます: "Press the X key to get into the HBA BIOS utility menu."。
- Blancco Drive Eraserの適切なエディションの最新イメージを使用していることを確認してください。
- ファイバーチャネルおよびSAS HBAはBlancco Drive Eraserがサポートします。
- ファイバーチャネルおよびSAS HBAはBlancco Drive Eraserがサポートします。
- HBAにドライブが何もリストされない場合は、次のことを確認してください。
- ファイバーチャネルリンクの両端が同じ速度に設定されている。
- システムが適切な未初期化の状態である。
- デイジーチェーン接続されたディスクエンクロージャーが正しい順序で設置されている。
たとえば、EMCアレイの場合、最初のエンクロージャーが番号0、次が1、その次は2となるように、エンクロージャーが番号 (色) 付けされているはずです。 - 一度に接続するディスクアレイの数を減らしてみる。
- 可能であれば、一度に1つのディスクエンクロージャーのみを接続する。
- BIOSがディスクを検出しない場合は、個々のHBAのメーカーの手順に従い、BIOSを最新のリビジョンに更新する。
- 注意:消去作業時にHBAをサーバーに追加する予定の場合、作業日よりも前に実施することもできます。
- Drive Eraser 7.x.x、6.x.xおよび5.x.xは、アレイを解除できずドライブが表示されない可能性があります。各ドライブがRAID0を構成している場合、Drive Eraserはドライブを検出する可能性が高く、消去もできますが、ドライブのシリアル番号は表示されません (この問題は多くのRAIDコントローラーで発生します) 。Drive Eraser 7.x.xおよび6.x.xはアレイが解除されればシリアル番号を表示できます。
- Drive Eraser 5.x.xの場合は、RAID0を構成しているドライブを認識できる点については同じです。しかし、RAIDを手動で解除した後でもシリアル番号は表示されません。